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鉄道会社さまに
専用ネットワークを提供。

鉄道会社さまの社内専用ネットワークを整備するとともに、駅員さんや運転士さんが利用するタブレットを導入するプロジェクト。お客さまのご要望に応える環境を、異例のスピードで構築した。

Project Member

NTT
コミュニケーションズ
東海支社
ソリューション
サービス部門
第二グループ担当

小野 達也

NTT
コミュニケーションズ
東海支社
第二ビジネス
ソリューション営業部
第二グループ担当

三輪 知里

駅員さんや運転士さんの
業務をICTでサポートする。

2023年春、鉄道会社さまが、路線運営においてより積極的にICTを活用していく方針を決定した。セキュリティの高い専用ネットワークを構築し、駅員さんや運転士さんに配布したタブレット端末から業務システムにアクセスし、電車の運行時刻管理や遺失物管理などの業務に活用していく計画だ。導入支援を請け負ったドコモは、プロジェクトスタートからわずか3ヶ月のうちに500台を超えるタブレットを納品。社内専用のネットワークを整備する段階に進んでいた。三輪はこの頃に、前任者から営業担当を引き継いだ。
「人々の生活に欠かせない交通インフラを提供する鉄道会社さまの業務改善に関わる仕事であり、スケールも重要性も非常に大きく、前任者もとくに力を入れていたプロジェクトでした」
三輪は、あらためて責任の大きさを噛み締めていた。

「ドコモなら安心」。
そんなお客さまからの
信頼に応えたい。

鉄道会社さまがICT導入のパートナーにドコモを選んでくれた背景には、前任者たちの努力に加え、ドコモが長年にわたって築きあげてきた「信頼」も大きかったのではないかと、三輪は振り返る。
「今回に限らず、『ドコモさんなら安心だからお願いする』と言ってくださるお客さまがたくさんいらっしゃいます。今回バトンを引き継いだ私も、その期待・信頼に応えなければと思っていました」
営業担当としてお客さまからの相談窓口や、全体の進行管理などを担っていた三輪は、誠実な対応やスピーディな状況報告を徹底した。 「このプロジェクトは動き出してからがとても早かった。お客さまからは『とにかく早く進めたい』というご要望をいただいていたので、SEの小野さんや関係各所に協力してもらいながら、最速で進められるようスケジュールを調整しました」

災害などの不測の事態にも
しっかり備えるために。

技術部門のプロジェクトリーダーを任されることになったSEの小野も、大きな使命感を感じながら進行管理に当たっていた。今回構築するネットワークは、ドコモの閉域網サービス※を利用する計画だ。閉域網サービスは、お客さまのデータセンターとドコモの交換機を接続するなど、接続工事も必要になる。そのため、このプロジェクトは設備工事を担当する部門やネットワーク部門など、たくさんの関連部署との連携が不可欠だった。さらに、交通インフラを担う企業の社会的責任として、不測の事態にしっかり備えたいというご要望があった。簡略化して言うと、「予備回線を用意して、災害時などのもしものときにも切り替えて使える環境を用意しておく」ということである。
「私には、そのような設定をした経験がなかったのですが、三輪さんが、これまでドコモが他社のお客さま向けに同様のサービスを提供した事例や資料をたくさん集めてきてくれたんです。他にもたくさんの人を巻き込んで、みんなに協力してもらいないがら進めていきました」
小野は工程やタスクを整理し、各工程ごとの進行を入念に管理。小野のがんばりに呼応するように、社内各所からたくさんの仲間がサポートしてくれ、ネットワークの構築は順調に進んでいった。

※閉域網サービス=お客さまのアクセス回線をモバイルネットワークにダイレクトに接続した、インターネットを経由しないセキュアな通信環境を提供するサービス。

無事開通した
ネットワークに安堵。

2023年8月、小野と三輪、そして関連各所の奮闘のかいもあり、ネットワークの開設作業は大詰めを迎えていた。小野と三輪は「疎通確認」と呼ばれる、回線がお客さまのデーターセンターにつながるかを確認する作業のため、お客さま先に訪問した。お客さまのIT担当者など、多くの関係者が見守るなか、データセンターにテスト通信が届いたことを確認した小野は、安堵の表情を浮かべた。
「開通テストは、SEとして一番緊張する瞬間。簡単そうに思われがちなのですが、通信やネットワーク系のソリューションは、ネットワークならではの難しさがあるんです。私自身も入社するまでは『ネットワーク構築って、いわば道をつなげるだけでしょ』と高を括っていました。しかし、自分で業務に携わって、その難しさがわかるようになって。三輪さんをはじめ、先輩方や協力していただいたみんなのおかげで、無事開通できて、本当にホッとしました」

これまでの「あたりまえ」を
引き継ぎ、
さらなる
「あたりまえ」で企業を元気に。

こうして閉域網サービスの開通を完了したふたりは、その後、納入したタブレット端末の利用回線を専用ネットワークに切り替える設定のご案内や、「一部エリアでつながりにくい」事象への対応などを実施。着手から運用開始まで数ヶ月という、この規模のプロジェクトとしては異例のスピードでICT導入が完了した。2023年8月からタブレットの運用が順次開始されており、2023年度中には全線で運用される予定だ。現在、この鉄道会社さまが運営する電車の運転席の様子を伺うと、昔ながらの懐中時計と紙製の時刻表に代わり、タブレット画面に向けて、指差し確認をし、電車の安全運転に努める運転士さんの姿が見られるようになってきている。
今回のプロジェクトをはじめ、業務経験を積むほどに小野は、法人向けの専用ネットワークや、全国のケータイ通信ネットワークを、あたりまえのように整備しているドコモのすごさをあらためて実感しているという。先輩方が「あたりまえ」にしてきたドコモのネットワーク構築技術や、さまざまなソリューション。自分たちがそれを引き継ぎ、さらなる「あたりまえ」を提供して、地域の企業を元気にしたい。そんな志を胸に、今日も三輪と小野は、新しいソリューションの提案に向かう。

Another Project Story 

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